杉野希妃さん(女優・映画監督・プロデューサー)
ほがらかな家族写真撮影から始まる本作は、雪に覆われた人間の心理を、徐々にあらわにしていく。
前作『プレイ』と同様に、静かに裏の裏をかく展開、
無自覚な人間を追いつめるオストルンド監督の視線が恐ろしく、可笑しい。
新感覚マスターピース!
佐々木俊尚さん(作家・ジャーナリスト 「TABI LABO共同編集長」)
男のプライドって面倒くさい。でもどうしてもそこから逃れられないのも切ない。
なんだかもう、ヒリヒリするような映画でした。
山内マリコさん(作家 著書「かわいい結婚」ほか)
愛情はいつも、態度ではかられる。人は行動で試される。
そして男の人に期待される「正しさ」は、途方もなく重い。
森百合子さん(コピーライター 著書『北欧のおいしい話』ほか)
付き合いはじめのカップルは絶対に見ちゃダメです!人間の弱さをブラックな笑いとともに描かせたら天下無双の北欧映画から、またキツイのがやってきましたね。「やらかした」夫トマスをじわじわと追い詰めるくだりは、女性の私でもヒヤヒヤ。男性だったら、みぞおち辺りがキューっと苦しくなるかも?男女平等なんて簡単な言葉じゃ割り切れないスウェーデン的ジェンダー論。うちの夫も、もしかして……これ、考えずにはいられません!
町山智浩さん(映画評論家)
『ゴーン・ガール』をはるかに超えた、男への罰ファニー・ゲーム!
アルプスにカラ出張県議風泣きマネがこだまする!
湯山玲子さん(著述家、ディレクター 著書「男をこじらせる前に 男がリアルにツラい時代の処方箋」ほか)
女子どもを守るはずの男がソレをしなかったことの最初の対処方法が、既視感バシバシ。女性の観客からは「こういう男、上司や付き合った男、夫にいるいる!」という声があがってきそう!
田中俊之さん(武蔵大学助教 著書「男がつらいよー絶望の時代の希望の男性学」ほか)
男たちよ、泣き喚き、そして叫べ!
僕たちは、女らしさだけでなく、男らしさの神話からも自由になるべきだ。
この映画は、多様な生き方が許される社会への扉を開くきっかけになる。
辛酸なめ子さん(漫画家、コラムニスト)
夫がプチ雪崩で取ったある行動を見てどう思うかに、その人の男運の有無やダメ男への耐性が表れるリトマス紙的な作品。ちなみに私は、別に男性として普通の行動では? という所感を抱きました。
森川友義さん(早稲田大学国際教養学部教授 著書「ロンブー淳×森川教授の最強の恋愛術」ほか)
家族が期待するように夫は「男らしく」いられるのか。スウェーデン映画で「男らしさ」が主題となり世界的に反響が大きいということは、「男らしさの減退」が世界共通の悩みということだ。「人の振り見て(映画を観て)我が振り(を考え)直す」絶好の機会である。
最高にクールな衝撃にノックアウトされた!
素晴らしい観察力とガツンとくる面白さ!
― ヴィレッジ・ボイス
洗練されていて、刺激的で、知性的で巧み。
透明で美しい映像と、洞察に富んだユーモアに包まれた作品。
― ザ・ワシントン・ポスト
オストランドは抜群の技巧で、勇気と家族を再定義し、ドラマをユーモアから心理スリラーに巧妙にギア・チェンジする。『フレンチアルプスで起きたこと』は大きな驚きだ。見てびっくりするに違いない。
― ローリング・ストーン
危険なくらいに面白い!
― USAトゥデイ
これはアートハウス版『ゴーン・ガール』だ。
― LAタイムズ
北欧版『ラリーのミッドライフ★クライシス』というか、スキー版『ある結婚の風景』というか― このウィットに富んだ洞察力のある作品が訴えるものは、より饒舌で表面的な『ゴーン・ガール』より遥かに重厚で面白い。
― ザ・ワシントン・ポスト
もしあなたが現代を描く映画の最高の傑作を味わいたいなら、この作品を観て語るべし。
― LAタイムズ
今まで観たことがないほど、強烈に面白い!
― ニューヨーク・マガジン
観客がこの作品に抗うことはもはや不可能だ。
― ウォール・ストリート・ジャーナル
ブルジョワの慢心や性差のステレオタイプや安全への幻想を打ち砕くこの不道徳なまでに面白い傑作映画は、ミヒャエル・ハネケ作品にも劣らない容赦のなさで人間の弱さを見せつける。
― ニューヨーク・タイムズ
『フレンチアルプスで起きたこと』は、人間性に関するあなたの考え方を変えるだろう。
― エスクワイア
男性らしさの見事な崩壊!
― タイム・アウト・ニューヨーク
叫び出したいくらい面白い!
― ウィ・ゴット・ディス・カヴァード
伊賀大介さん(スタイリスト)
逃げる男と、謝れない男。
果たしてどっちが罪深いのか。
鑑賞中ずっと「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ、、、」と、
俺の中の碇シンジ君が繰り返す。
男は、、、つらいぜ。