イムと僕はとっても似ている
韓国の7人組アーティスト Block Bのメンバーとして活動する傍ら、これまでWEBドラマやミュージカルに出演し、俳優として頭角を現しているユグォンが、日本映画『Qちゃん』で初主演を果たした。
主演ははじめてだし、日本語のセリフへの不安はありました。でも、韓国語のセリフもあったり、監督さんや共演者のみなさんが優しく接してくれたので、安心して撮影することができました。これまで韓国で演技の仕事をしたことがありますが、日本の演技は、映像でもミュージカルのように見ている方々に分かりやすく演技する印象を受けました。以前、韓国でミュージカルに出たことがあったので、楽しく演じられました。
イムは韓国から来た留学生です。コンビニでアルバイトをしながら生計を立てていて、たまたまQちゃんを拾うことになるんですけど、そこにはイムが抱える過去が絡んでいて・・・。
もし現実に起ったら、僕はQちゃんのことを怖いと感じるかもしれません。“人間”と“吸血鬼”というそれぞれ違う生き物なので。でも、Qちゃんを守ってあげたいという気持ちは共感できるかな。それは、イムの過去が関係しているのですが、Qちゃんに対する感情は、妹に接する気持ちと似ているんです。だから母親もきっと喜んでくれるだろうと考えたのだと思います。
僕なりにイムを解釈して演じたのですが、イムはかなり僕に似ているんじゃないかな。演技はミュージカルであれ映像であれ、その役に溶け込むことが重要だと考えています。なので、できるだけその役柄になりきろうとしますし、僕がどう解釈するかによってその役が持つ個性が変わると思うので、本来の自分自身と重なる部分を探しながら役作りをするタイプです。今作では、留学をした人たちの心情や状況を感じようとインターネットで留学経験談を読みました。
面倒を見てあげるところでしょうか。僕は、ふだんからスタッフのみなさんに気を遣えるように心がけています。僕たちアーティストは周りからいろいろ面倒をみてもらえて、細やかに身の回りのケアをしてもらいますが、スタッフのみなさんは仕事量や苦労に対して見合うだけのケアを受けにくいと思うんです。だから、食事を用意してもらったときはダンサーのみなさんにも行き渡るようにする。舞台上で使うエネルギーは同じですからね。
撮影の合間は、日本の辛い食べ物の話をしていましたね。僕が日本でよく行くラーメン屋さんがあるのですが、そこより辛いラーメン屋さんがあると教えてもらったり。あと、コンビニで働くシーンがあるのですが、僕はいままでアルバイトをしたことがないので新鮮で面白かったし、レジを触るのが楽しくて待ち時間は藤田富さんとふたりでレジのボタンを押しながら遊んでいました(笑)。
誰にでも起こりうる恋の話ですが、「愛する人の幸せな姿が見られるだけでいい」「相手が幸せなら自分も癒やされる」という気持ちが込めました。でも、本音はすごく痛くて、すごくつらい。それを相手に悟られないように平気なフリをするという歌です。
日本語が少しうまくなったと思います。日本のスタッフさんたちと作っていくなかで実践的な日本語を知ることができました。演技は、まだ未熟なので勉強あるのみ。こうして演技で培ったものが歌手活動のパフォーマンスにも活きてくると思います。